NIH STROKE SCALE

NIHSS 監修済み

脳卒中の重症度を標準化して定量評価するスケール。rt-PA静注療法や血管内治療の適応判断、予後予測に直結する。 各項目の評価方法・スコアリングの詳細を本セクションで学べる。 「チェックモード」をオンにすると、各項目を入力してリアルタイムに合計スコアを確認できる。

NIHSS(NIH Stroke Scale)

11カテゴリ・15項目で構成され、合計スコアは0〜42点。得点が高いほど神経学的欠損が大きい。

⚠️ 重要:NIHSSは神経学的機能の包括的評価ではなく、脳卒中の重症度を標準化された方法で測るスケールである。 意識障害時のデフォルト採点や、ジェスチャーが認められないなど一見不自然なルールがあるのは、評価者間のばらつきを最小化し、スコアの再現性を確保するため。 個々の神経学的所見の評価とは別物として理解する必要がある。

評価の原則
  • -項目は記載順に評価する — 順番を飛ばさない
  • -最初の反応を採点する — やり直しは認めない
  • -検者が「推測」してはならない — 観察された反応のみで採点
  • -評価不能(UN)は項目に記録するがスコア合計には含めない
各項目の評価方法

NIHSSのピットフォール

  • !前方循環障害に偏っている — 後方循環障害はスコアが低くなりやすい
  • !左半球障害はスコアが高くなりやすい(失語の配点が大きい)
  • !ラクナ梗塞ではNIHSSが低くても急性期治療の適応となりうる
  • !経時的な変動が重要 — 単回評価よりも経時的変化を追う
  • !NIHSSスコアが低くても利き手の巧緻運動障害などADLに重大な影響がある場合がある

NIHSS参考文献

  • 1.Brott T, et al. Measurements of acute cerebral infarction: a clinical examination scale. Stroke. 1989;20(7):864-870.
  • 2.Lyden P, et al. Improved reliability of the NIH Stroke Scale using video training. Stroke. 1994;25(11):2220-2226.
  • 3.Lyden P. Using the National Institutes of Health Stroke Scale: a cautionary tale. Stroke. 2017;48(2):513-519.
  • 4.Adams HP Jr, et al. Guidelines for the early management of adults with ischemic stroke. Stroke. 2007;38(5):1655-1711.
  • 5.日本脳卒中学会. 脳卒中治療ガイドライン2021.