頭痛

SUNCT/SUNA(短時間持続性片側神経痛様頭痛発作)✓ 監修済み

発症様式: 中年以降にやや多い。片側(眼窩・眼窩上・側頭部)のごく短時間の発作を 1 日に何度も繰り返す。反復発作型と慢性型がある。

概要

ごく短時間(1〜600 秒)の片側の電撃様・刺すような頭痛発作を高頻度に繰り返す三叉神経・自律神経性頭痛(TAC)。発作は単発の刺激痛、連続する刺激痛、鋸歯状パターンをとる。結膜充血と流涙の両方を伴うものを SUNCT、いずれか一方または他の自律神経症状を伴うものを SUNA と呼ぶ。皮膚刺激などで誘発されるが、三叉神経痛と違って誘発後の不応期がない。インドメタシンには反応せず、予防はラモトリギンが第一選択。下垂体病変・後頭蓋窩病変と関連するため MRI で二次性を除外する。反復発作型と慢性型がある。

代表症候

ごく短時間(1〜600 秒)の片側電撃痛を高頻度に反復SUNCT=結膜充血+流涙、SUNA=一方/他の自律神経症状皮膚刺激で誘発されるが不応期がない(三叉神経痛との違い)インドメタシンに反応しない。予防はラモトリギンが第一選択下垂体病変・後頭蓋窩病変の合併があり MRI で除外

サブタイプ

SUNCT

結膜充血+流涙の両方

  • -結膜充血と流涙の両方を伴う
  • -下垂体病変との関連が報告される
  • -ラモトリギンが有効なことが多い
SUNA

一方または他の自律神経症状

  • -結膜充血/流涙のいずれか一方のみ、または他の自律神経症状
  • -SUNCT と連続的な病態

Clinical Pearls

  • 💡秒単位の片側電撃痛+結膜充血/流涙 → SUNCT/SUNA
  • 💡三叉神経痛と違い自律神経症状を伴い、不応期がない
  • 💡下垂体を含む MRI で二次性を除外する
  • 💡予防はラモトリギン(皮疹を避け緩徐漸増)
  • 💡発作の長さで TAC を見分ける — SUNCT/SUNA は秒(1〜600 秒)、発作性片側頭痛は分(2〜30 分)、群発頭痛は 15 分〜3 時間、持続性片側頭痛は持続。SUNCT/SUNA はインドメタシンに反応せず(ラモトリギン)、絶対反応するのは発作性/持続性片側頭痛のみ

症候学

ごく短時間・高頻度の片側電撃痛

眼窩・眼窩上・側頭部の刺すような/電撃様の痛みが 1〜600 秒。単発・連続・鋸歯状のパターン

臨床的意義: 三叉神経痛より自律神経症状を強く伴い、TAC のなかで最も短時間・高頻度
同側の自律神経症状

SUNCT は結膜充血+流涙、SUNA は一方/他の自律神経症状(鼻閉・鼻漏・眼瞼浮腫等)

臨床的意義: 顕著な結膜充血・流涙が SUNCT の特徴
トリガーと不応期の欠如

顔面・頭皮の皮膚刺激で誘発されるが、三叉神経痛と違って誘発後の不応期がない

臨床的意義: 不応期の有無が三叉神経痛との重要な鑑別点

ピットフォール

  • 三叉神経痛と誤診する — SUNCT/SUNA は自律神経症状を伴い不応期がない。カルバマゼピンよりラモトリギン
  • 下垂体病変を見逃す — 下垂体を含む MRI で二次性を除外する
  • インドメタシンで否定する — SUNCT/SUNA はインドメタシンに反応しない
  • ラモトリギンを急速増量する — 皮疹(SJS/TEN)を避け緩徐に漸増する
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出典: ICHD-3 3.3 SUNCT/SUNA. / 頭痛の診療ガイドライン 2021(日本頭痛学会).